秋隣る

きのう 海へ向かって走ると はっとするほどの鱗雲
久しく空を眺めていなかった
色なき風が流れる
西の海に目をやると 入道雲

美しい風景に 今年は違うと撥ねる私のこころ
空も海も山も川も森も 目には見えないオブラートがかかる
それでも自然はびくともしないだろう
きっと長い時間をかけて浄化する きっと
「鱗雲が出た翌日は雨または風」
青空にあたかも魚の鱗のようだ白い斑紋または白い波紋となった美しい雲が見られることがあります。この雲を鱗(うろこ)雲とか、鯖(さば)雲、鰯(いわし)雲などとよんでいます。魚の鱗や、魚の群れているさまに似ているからです。こうした雲は気象の方では絹積雲と呼んでいる雲で、高さ6ないし8キロメートルくらいの高いところにできる雲です。この雲は低気圧の前面によく現われます。低気圧が近づいてくるときには、その前面には温暖前線があり、まず上層部に暖気が吹き込んでくるので、この空気が冷えて、いわゆる鱗雲ができるのです。したがって鱗雲が見られることは低気圧が接近している証拠ですから、しだいに天気がくずれることが多いのです。しかし、低気圧の勢力が衰えたり、進行方向が変ったりすると、鱗雲が見られても、風雨がないこともありますから、このことわざは必ず当るとはいえないでしょう。では当る確率はどのくらいかというと73%くらいで、どちらかというとよいほうのようです。